COLUMN海外メディア戦略コラム
UK-主要メディアまとめ【ニュース編】2025年版

イギリスの主要メディアは、2025年においても多様なニュースを提供し、国民の情報源として重要な役割を果たしています。メディア市場は、伝統的な新聞からデジタルメディアに至るまで、多様な形態を持つメディアが競争を繰り広げています。2020年のブレグジット(イギリスのEU離脱)以降、特に政治や経済、国際問題に関する議論はメディアで活発に取り上げられ、イギリス国内外の反応や影響を特集する報道が増えました。特に、ブレグジット後の貿易交渉や、移民政策、コロナ禍を経ての社会の変化などが重要なトピックとして扱われました。また、メディアは、政府の政策やEUとの関係の変化、さらにはスコットランド独立問題などについても継続的に報道しています。
2024年の発行部数や月間ページビュー数(PV数)を基に、2025年版として注目すべき5つの主要メディアを取り上げ、月刊ページビューが多い順番にその特徴を紹介します。これらのメディアは、イギリス国内外でのニュース提供の中心となる存在であり、特にポスト・ブレグジット時代における社会や経済の変動に関する報道を通じて、国民にとっての重要な情報源となっています。(※Kartz調べ)
過去にもイギリス主要メディアまとめ【ニュース編】2024年版をご紹介しております。
1. The Guardian
画像引用元:The Guardian
イギリスを代表する新聞であり、そのオンライン版も非常に強力です。2024年の発行部数は約100,000部とされ、オンラインでは月間約3億ページビューを誇ります。The Guardianは、特に政治、社会問題、環境問題に対する鋭い視点で広く認知されており、その報道スタイルはリベラル寄りであることから、左派的な読者層に強い支持を受けています。特に「The Guardian Environment」や「The Guardian Weekly」など、環境問題や国際的な視点からの特集記事に力を入れています。
The Guardianは、デジタルメディアにおける先駆者の一つであり、ユーザーと双方向的なコミュニケーションを取る姿勢が特徴的です。オンラインニュースの更新は迅速であり、読者が社会的な議題について意見を交わすことができるコメント機能やSNSとの連携が強化されています。特にデジタル購読者数は増加傾向にあり、月刊PV数は2024年で約3億を超えるといわれています。このように、The Guardianは読者とのつながりを重視し、次世代メディアとしての地位を確立しています。
2. Daily Mail
画像引用元:Daily Mail
Daily Mailは、イギリス国内で最も読まれている新聞であり、2023年2月時点で約784,273部を発行しています。オンライン版の「Mail Online」は、世界中で非常に高い月間ページビューを誇り、2024年には月間約2億PVを越えたと言われています。特にエンターテイメントやセレブリティ関連のニュースで圧倒的なアクセス数を誇り、読者層は主に中年層と高年齢層に多いと言われています。
Daily Mailは、センセーショナルな報道や「スキャンダル的」な内容を多く取り扱うことで知られており、社会的に影響力のある記事を多数発信しています。特にエンタメ、ライフスタイル、健康、政治に関する記事は、広範な読者層にリーチしており、その広告収入の多くは、オンラインでの高いPV数に支えられています。オンラインでは、フォーマットを工夫して視覚的にインパクトのある記事を提供しており、記事のシェアやクリック率が非常に高いのも特徴です。
また、Daily Mailは特にイギリス国内の読者に強く訴求しており、パブリックフィギュアや政治家に対する報道が注目されることが多いです。そのため、トラフィックやSNSでの言及数が高く、オンライン広告の収益化にも成功しています。2024年には、Daily Mailのオンライン購読者数は約600万人を超え、デジタルメディアとしての成長を続けています。
3. The Telegraph
画像引用元:The Telegraph
The Telegraphは、政治、経済、国際問題に関する深堀りした記事が豊富な新聞で、2010年代前半には約500,000部を記録しています。オンラインでは、月間ページビュー数は約3,500万PVを越え、その強みは質の高い報道にあります。The Telegraphは、特に保守的な視点を持つ報道を行っており、イギリスの右派的な読者層に強い影響力を持っています。
The Telegraphは、政治家やビジネスリーダー、国際的なイベントに関する詳細な分析を提供し、特に英国政治やEU問題に関しては、非常に深い洞察を示しています。また、同紙のオンライン版は、長文記事や特集記事の形式を重視しており、その内容の充実度は他のメディアと一線を画しています。2024年の時点で、The Telegraphの月間PV数は4,000万弱で、オンライン版の収益が新聞部数を上回る勢いで増加しています。
その上、The Telegraphはデジタルメディアの革新にも積極的で、スマートフォン向けアプリやポッドキャスト、動画コンテンツなどのマルチメディア戦略も強化しています。このように、The Telegraphは質の高い報道を求める読者層に支持され続けており、イギリスのジャーナリズム界における確固たる地位を築いています。
4. Sky News
画像引用元:Sky News
Sky Newsは、24時間体制でニュースを提供するテレビメディアであり、そのオンライン版でも圧倒的なユーザー数を誇ります。2024年の月間ページビュー数は約6,000万PVであり、オンラインとテレビの両方で大きな影響力を持つメディアです。Sky Newsは、速報性に優れ、特に緊急時や重大な事件発生時に迅速に情報を提供することで知られています。
Sky Newsの特徴は、ニュースの正確性と迅速な提供にあります。イギリス国内で発生した事件や政治的な動向に関する速報をいち早く報道し、視聴者がリアルタイムで情報を受け取れるようにしています。また、デジタルメディアにおいても非常に強力で、YouTubeチャンネルやソーシャルメディアとの連携を強化しています。そのため、Sky Newsのウェブサイトやアプリでは、視覚的なインパクトとインタラクティブな機能を活用して、視聴者が積極的に情報にアクセスできるようにしています。
Sky Newsはまた、若年層や働く世代をターゲットにした短編動画やニュース解説を提供しており、これにより視聴者層を拡大しており今後さらに成長が期待されるメディアです。
5. The Independent
画像引用元:The Independent
The Independentは、デジタルファーストのオンラインメディアであり、特に若年層や社会的な問題に関心のある読者層に支持されています。(※2016年3月にデジタル版を残して紙版は廃刊。)2024年には月間約9,000万ページビューを記録し、そのオンラインプレゼンスは非常に強力です。The Independentは、特にリベラルな視点で政治や社会問題を取り扱い、多様性、環境問題、人権、移民問題など、現代的なテーマに焦点を当てています。
The Independentは、設立当初からデジタルメディアとしての強みを活かし、紙媒体を持たずにオンラインのみで運営されています。これにより、デジタルコンテンツを最大限に活用し、若年層をターゲットにした記事や動画を提供しています。2024年の時点で、The IndependentはSNSやYouTubeを活用したコンテンツ展開にも力を入れています。
特に、社会的に注目されるテーマを取り上げることが多く、読者とのエンゲージメントが非常に高いのが特徴です。例えば、気候変動や格差問題に関する記事はシェアされやすく、SNS上でも広く拡散されています。
以上の5つのメディアは、いずれもその発行部数や月間ページビュー数で非常に高い数字を誇り、それぞれが異なる特徴を持ちながらも、イギリス国内外で重要な情報源となっています。これらのメディアは、2025年以降も引き続き、イギリスのニュース市場において中心的な役割を果たすと予想されます。
※発行部数/月刊PV数は自社調べになります。
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