COLUMN海外メディア戦略コラム
特徴と時代が一目でわかる!台湾のニュースメディア まとめ
中国との複雑な関係を抱えるため政治や国際関係に強い関心を持つ台湾住民。利
用者の多いニュースサイトの中には、世界的に人気なSNSのInstagramよりも多くの
ユーザーが訪問するものもあるようです。
今回は伝統的なメディアが展開するサイトから、21世紀に入ってから登場し存在感を
強める新興メディアまで幅広く紹介します。
1. 聯合報(United Daily News)
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1951年にスタートした聯合報は、台湾4大紙の一つです。経済紙や国際紙など7紙を発行する新聞社ということで、オンライン版も硬派ニュースを中心に幅広く扱っています。その一方でスポーツや旅行、グルメ、カルチャーといった内容にも力を入れ、幅広い情報が集まるポータル的な性格を持っています。
2.自由時報
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自由時報も台湾4大新聞の一紙で、地域最大の発行部数を誇る新聞です。紙の新聞が中国との統一に反対する立場をとるなど政治的な色合いが強い一方、web版では硬派なニュース以外にもグルメ、エンターテインメント、ライフスタイル、ネットで話題のニュースなど若いユーザーに人気のジャンルも取り上げています。
3.商業周刊(Business Weekly)
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台湾で最も読者の多い週刊ビジネス誌のオンライン版です。経済ニュースだけでなく、ビジネスに役立つライフハック系のコラム系なども充実。ほかにもビジネス層をターゲットにた雑誌を複数刊行するなど多角的なメディア展開を行っています。日経ビジネスと翻訳提携。
4.三立新聞網(SET News Channel)
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台湾を代表するケーブルTV局・三立電視のニュース専門チャンネルが「三立新聞台」です。硬派なニュース以外にもエンターテインメント、映画・ドラマ、ライフスタイルといった柔らかいジャンルにも強みを持っています。Facebookは200万人近いフォロワー数。
小見出し:2000年以降に登場した勢いあるメディア
5.大紀元(The Epoch Times)
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2000年に米ニューヨークで設立され、世界の30以上の国・地域で展開するニュースサイト大紀元の台湾版です。世界中に散らばる中国語話者に読まれており、台湾版では中台関係や中国共産党などについて報じる記事が目立ちます。なお大紀元には日本語版もあります。
6.蘋果日報(Apple Daily)2023年現在は廃刊
香港で人気を誇る蘋果日報の台湾版として、2003年に創刊された同紙。短期間で読者数を増やし、現在では台湾4大紙の一つまでに成長しました。硬派なニュースにとらわれず、ゴシップや三面記事も積極的に掲載。キャッチーな切り口とユーザーライクなデザインが特徴で、多くのファンを持っています。
7.ETtoday
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2000年創刊の東森新聞を前身とするETtodayは、2011年にスタートしてから1年で台湾のニュースサイトでトップにまで成長しました。現在も台湾で最も規模の大きいニュースサイトとして日々多くのユーザーを集め、若者ウケの良いキャッチーな話題から硬派ニュースまで幅広く掲載しています。
8. 関鍵評論(The News Lens)
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2013年に台湾で設立されたニュースポータルサイトが関鍵評論です。内容は政治から芸術まで幅広く、台湾版以外にも香港版、国際版、東南アジア版を展開しています。スタイリッシュなデザインが目を引くサイトに、経験あるスタッフによる記事が高い頻度で更新されています。
9. 美麗日報(Beauties of Life )2023年現在は廃刊
米サンフランシスコを拠点に、2016年にスタートした中国語ニュースサイトが美麗日報です。比較的最近のリリースながら順調にユーザー数を伸ばし、一部の4大紙のサイトよりも多くのユーザーを集めています。国際、台中関係、経済、テクノロジーなど硬派なニュースが中心です。
20世紀半ばにスタートした伝統的メディアが強い影響力を持つ一方で、新興メディアの存在感も非常に大きい台湾のニュースメディア。政治や対中関係など、住民の関心が高い硬派ニュースはどこも扱っている一方で、新興系のサイトは柔らかい話題の使い方も非常にうまいのが特徴的です。