COLUMN海外メディア戦略コラム
世界で大成功を収めた広告・キャンペーン【2020上半期】
日本の人口減少が急速に進む中、市場を海外に向け、海外マーケティングを始めたいと考える企業も多いかと思います。しかし、海外をターゲットに成功を収めるためには、海外で好かれる広告やキャンペーンの特徴を知っておく必要があります。
そこで本記事では、2019年後半から2020年前半にかけて成功を収めた、世界の広告・キャンペーン4選を紹介します。
1.バレンタイン商戦に向け、動画マーケットで成功を収めた「Teleflora」
画像引用元:Teleflora
世界的なイベントとして認知されているバレンタイン。バレンタイン商戦に向け様々な商品が投入され、趣向を凝らした商品に目が行きがちになっている今日、世界各地でフラワー宅配サービスを手がける「Teleflora」は、動画マーケティングを巧みに行い、バレンタインの贈りものとして、花こそが一番であることを伝えることに成功しました。
「Teleflora」は、愛情のこもったバレンタインのプレゼントをうれしく思うものの、少し重たく感じる女性の気持ちを表現した15秒程度の動画をいくつも作成し、バレンタインが始まる前に矢継ぎ早に投入。これらの動画は多くの女性の共感を集めると共に、バレンタインのプレゼントに困っている男性からの支持も受け、広く拡散されました。特に注目を集めた2つの動画は、公開からたったの1か月間で視聴回数400万回と350万回超え。イベントと動画を上手く活用し、自社製品に目を向けさせることに成功した、注目すべき動画マーケティングの1つといえるでしょう。
2.バレンタインに関連したキャンペーンで成功を収めた「KFC」と「Deliveroo」
画像引用元:Degital Strategy Consulting
次に紹介するのは、バレンタインの特徴を上手く生かし、タッグキャンペーンで見事に成功を収めたシンガポールの「KFC」と「Deliveroo」の事例です。
バレンタインは、どうしても恋人と少しリッチな食事を楽しみたいと考えがち。そうなると、ファーストフードであるKFCの売り上げはどうしても減少してしまいます。しかし、KFCはフードデリバリーを行う「Deliveroo」とコラボし、バレンタイン限定のキャンペーンを企画。
注文はプレオーダーのみで、バレンタイン限定の料理と地元のジュエリー会社の協力を得て作成したケンタッキーアクセサリーがセットになったスペシャルメニューが話題となり、シンガポールで大きな注目を集めました。1年に1度のスペシャルな日だからこそ、2人で過ごす時間に着目し、フードデリバリーとタッグを組んだKFCのキャンペーンからは、我々も学べることがあるのではないでしょうか。
3.2019年12月、広告で話題を集めるバーガーキングがとっておきの秘密を公開!
画像引用元:YouTube(2023年現在は非公開)
マクドナルドに続き、世界で第2位のファーストフード店といわれる「バーガーキング」。バーガーキングは広告費をできる限り抑える一方、最新のマーケティング手法を取り入れたり、趣向を凝らした広告を利用したりすることで知られています。そんな中、イギリスのバーガーキングが2019年12月に、とっておきの秘密を公開しました。
バーガーキングはこれまで、主力商品であるワッパーバーガーの「大きさ」について、様々な動画を活用して強調してきましたが、なんとすべてのワッパーバーガーの後ろに、マクドナルドの主力商品であるビックマックが隠されていたというのです。バーガーキングは、ワッパーバーガーの大きさはマクドナルドのビックマックの大きさを遥かにしのぐことをこの動画で明らかにしました。この動画の戦略的魅力と、バーガーキングのマクドナルドへの対抗意識がSNSで話題となり、2019年の12月はイギリス国内においてバーガーキングの注目度が急上昇。長期的な視野で広告を活用したバーガーキング。今後の広告にも注目が集まります。
4.NFLの人気を支えるのは魅力的な動画!?
画像引用元:YouTube(2023年現在は非公開)
NFL(National Football League)は、アメリカで最も人気のあるスポーツ「アメリカンフットボール」のプロリーグで、30年間もの間、不動の第1位をキープしています。もちろん人気の理由は、アメリカンフットボールが持つ魅力によるものですが、NFLが発信する動画も人気の獲得に一役買っているといわれています。
上記のNFLの広告用に作られた動画は、配信からわずか1か月で再生回数は1700万回超え!また、2020年2月3日(月)【日本時間】に行われた第54回スーパーボウル・ペプシ・ハーフタイムショーには世界で活躍する歌姫ジェニファー・ロペスとシャキーラが出演し、その様子をアップロードした動画は、わずか1か月で1億4000万回再生されるなど、NFL関連の動画が非常に大きな注目を集めているのです。スポーツの魅力と効果的な広告が見事にマッチした例といえるでしょう。
終わりに
いかがでしたか。テレビ広告や看板などの広告が効果を失いつつある今日ですが、多くの企業は広告掲載の場所をオンラインに移すことで大きな成果を得ています。今後はオンライン上でのデジタルマーケティングがますます重要になると考えられていますので、もし、最新のデジタルマーケティングに興味がございましたら、ぜひ弊社までお気軽にお問い合わせください。
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※本原稿は2020年3月に作成・配信したものに一部加筆修正して掲載しております。