COLUMN海外メディア戦略コラム
コロナ禍における日本の報道の傾向(イギリス編)2022年版
新型コロナによって世界の報道傾向が大きく変わりつつあります。海外向けのプレスリリースを検討している方であれば、世界のメディアがどのような記事を積極的に取り上げる傾向にあるのかを知っておくことが重要です。
本記事では、2021年にイギリスで取り上げられた日本関連記事を一挙紹介します。イギリス向けにプレスリリース配信を検討中の方は参考にしてください。
過去にもコロナ禍における日本の報道の傾向(イギリス編)を紹介しております。
日本のポテト供給がストップ!?
まず紹介するのが、日本でも大きな話題となったマクドナルドのポテト販売中止に関するニュースです。日本では半導体ではなく、ポテトが不足している!と紹介された記事では、今回ポテトが品薄になった理由も紹介。マクドナルドに関する関心は、やはりイギリスでも高いようですね(元の記事はこちら)。
世界のトヨタも生産ストップ!?
ポテトと同様に、日本での停止が報告されたのがトヨタ。サプライチェーンの問題により車生産を一時的にストップすることが報じられました。ヨーロッパには有名なカーブランドが多くあることからも、車両供給に関するニュースには関心が集まるようです(元の記事はこちら)。
気候に関するニュースを日本を題材に
コロナ禍でも世界で大きな話題になっているのが気候変動。イギリスでも、日本で大量の石炭がエネルギー確保のために利用されていることが、住民の話をもとに紹介されています。ヨーロッパでは昨今、二酸化炭素排出に関する議論が頻繁に行われています。今後、イギリスを含むヨーロッパでは、エコに関連した話題がより活発化すると考えられます。この分野をうまく取り込むことで、イギリスにおいても大きな注目を集められるかもしれません(元の記事はこちら)。
日本のワクチンへの考え方がチェンジ
世界で新型コロナのワクチン接種が進む中、価値観の違いにより舵切りが遅かった日本。世界では、夏の東京オリンピックはおろか、冬のクリスマスの時期になってもワクチン接種が進まないのではないか?と不安視されていたといいます。しかし日本はその後順調にワクチン接種を進め、国民の大部分が接種を完了した国へと変貌。他の国のように、強制的な方法を用いなくても接種人口を拡大した日本の戦略や手法が紹介されています。2022年も、新型コロナに関する話題が多く取り上げられそうですね(元の記事はこちら)。
日本の億万長者が宇宙に出発!
日本でも連日話題となった前澤氏の宇宙旅行がイギリスでも取り上げられました。前澤氏が約束した宇宙で実施する100のリストの紹介や前澤氏個人の経歴、SNSでのトレーニング紹介の様子などが細かく紹介されています。
実はBBCでは、前澤氏の宇宙旅行を2018年にも取り上げています。以前紹介した内容が実現したため、今回大きく取り上げるに至ったのでしょう。このように考えると、これまでに紹介された内容に関する第2段なども、イギリスでは取り上げられる可能性が高いかもしれませんね(元の記事はこちら)。
日本人の時間感覚はおかしい?列車遅延で罰金
岡山駅で列車の車庫輸送する業務を担っていた運転手は、待機するホームを間違え、その結果、列車を車庫に移動させるのに1分間の遅延が生じ、その運転手に対して56円の減給が実施された、という出来事がありました。
この減給の理由は、その1分間は仕事をしていないことと見なされたためです。しかしながらその運転手は、会社の対応は不当だとし、56円と精神的苦痛の慰謝料220万円を会社に対して求めています。
BBCはこの出来事を記事として好評。記事には事実のみが記載されていますが、中には日本の時間感覚に非常識性を感じたため取り上げたと考える人も多いようです。
この話はBBCだけでなく、フィナンシャル・タイムズでも取り上げられ、こちらでは今回の騒動はばかげていると指摘。日本の時間感覚は素晴らしいといわれることもあれば、非常識だと言われることもあります。その典型例の1つとなりました(元の記事はこちら)。
イギリス人の日本での活躍
最後に紹介するのは、日本で活躍するイギリス人を取り上げた記事です。Yinka Oshiteluは、ブリティッシュ・ナイジェリアのヒップホップダンサーで、東京を舞台に活躍していています。彼女がどのような思いで東京でダンスをし、子どもたちにダンスの魅力を伝えてきたのかを動画により紹介しました。
他国で活躍する自国民には、やはり多くの人々が関心を持ちます。イギリスにむけてプレスリリース配信をする際には、日本とイギリスのつながりや共通点などを題材に入れ込むのもよいかもしれませんね(元の記事はこちら)。
終わりに
今回は、海外ニュースも頻繁に取り扱うイギリスのメディアBBCで取り上げられた2021年の日本のニュースについて紹介しました。海外の主要メディアで取り上げられることは簡単ではありませんが、上記のエッセンスを組み込むことで、注目を集める可能性が高まります。
2022年はコロナからの回復が期待される1年になるだろうと期待されています。各国が日本のことに興味を持ち始める可能性が高いため、ぜひ積極的に海外プレスリリース配信に取り組んでみてはいかがでしょうか。