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世界最古の企業は日本の企業?世界の老舗企業事情を紹介

世界でさまざまなベンチャー企業が生まれる昨今、老舗企業は時代に乗り遅れた企業として認識されることもあります。しかしながら、老舗企業には長年の経験で身につけた技術やノウハウが蓄積されており、他の企業では真似のできない独自性がたっぷりと詰まっているのです。

世界との競争が激しくなる今日、日本企業も世界の波に乗り遅れないようにと最新のテクノロジーを導入しようとしていますが、もしかしたら日本がすべきことは、他の国を追いかけることではなく、日本しかできないことを貫き通すことかもしれません。

本記事では、日本そして世界の老舗企業事情について紹介します。世界最古の企業と言われているのは何と・・・

世界最古の企業は日本の企業だった?

ウィキペディアの「List of oldest companies」によれば、世界最古の企業は日本の金剛組だと報告されています。578年に創業した建設会社で、主に神社仏書閣建築に携わっている会社です。驚くことに、世界で最古の企業の上位は日本が独占。1位から5位までを日本企業が占めるという驚きのデータが残されているのです。日本は世界で最も古い企業を複数抱える、非常にレアな国といえます。

 

老舗企業が多い国はどこ?

世界最古の企業は置いておいて、老舗企業の数が多い国はどこなのでしょうか?日経BPコンサルティング・周年企業ラボは、国別に、創業が100年を超える老舗企業と200年を超える企業の数を調査しています(参照)。それによれば、創業100年、創業200年ともに、老舗企業の数は日本がダントツで多いという結果でした。

(図表の参照元はこちら

 

企業数が多いアメリカやイギリスではなく、日本が独占しているという状況に驚いた方も多いのではないでしょうか?創業100年企業の日本が占める割合は41.3%であるのに対し、創業200年以上では日本の占める割合が65.0%であることからも、世界ではビジネスを長く続けることが容易ではないことがわかります。時代の変化が激しくなり、老舗企業が次々と消えていく中、事業を維持している日本の老舗企業の存在は世界的に見ても貴重な存在といえるでしょう。

 

日本における老舗企業【業種別】

日本の老舗企業の業種についても見てきたいと思います。同調査によれば、100年企業と全企業の業種は以下のとおりです。

この図からは、以下のことが読み取れます。

・100年企業は製造業が多い。続いて小売業や卸売業。宿泊・飲食に関する100年企業も多い

・サービス業の100年企業は少ない。同様に建設業の100年企業も少ない

・情報産業は近年増加してきた業種のため、100年企業は少ない

このように、業種によって老舗企業の割合は大きく異なってきます。特にサービス業は時代の流れを大きく受けるため、長期にわたってビジネスを続けるのが難しい実態が見えてきます。一方で製造業や小売業、卸売業、宿泊・飲食業などは、長年培ってきた技術や職人技で作り上げる製品など、時代が変わっても大きな需要があるため、長期にわたってビジネスを続けられるのかもしれません。

 

国ごとの老舗企業の業種

各国の老舗企業の業種まではわかりませんが、こちらのサイトでは、先ほど紹介したウィキペディア「List of oldest companies」をもとに、国ごとの最古企業の業種を紹介しています。これによれば、下記のように、国ごとに異なる業種においてビジネスが開始されたことがよくわかります。

 

ドイツ:醸成所、ホテル

アメリカ:農場

日本:建設業、ホテル、宗教グッズ

イギリス:多業種

スイス:ホテル、レストラン、チーズ

オーストリア:ホテル、醸成所

フランス:ワイン、こしょう

 

事業を長く続けるためには売上高が重要?

下記の図表は、100年企業の出現率を売上高別に見たものです。売上高が大きくなるほど老舗企業として長くビジネスが続けられているという実態が見えてきます。売上高=利益ではないものの、売上高が大きければ、会社に大きな儲けが出ている可能性も高まります。長いスパンで見た際、企業は世界的な大不況などで大きな損害を受けることもあります。老舗企業はそれらの不況にも耐えてきた企業なわけです。苦しい時期を乗り切るためには、大きな売上高により、会社に余剰金を残しておくことが重要なのでしょう。

老舗企業の将来性は?

変化のスピードが速くなり、人々の要求が激しく移り変わる昨今、事業に苦戦している老舗企業も多いと聞きます。老舗企業は独自のスタイルを貫くことも多く、時代に合わせた柔軟な対応ができず、一時的に苦戦することもあるでしょう。

しかしながら、老舗企業は何十年、何百年もの間、さまざまな困難を乗り越えてきた企業です。ベンチャー企業はいかに時代の流れに乗るのかが重要になる一方で、老舗企業はいかに信念に沿った商品やサービスを提供できるのかという点で評価されるべきでしょう。そのため、ベンチャー企業と老舗企業を比較すること自体が適切ではないのかもしれません。

日本のテクノロジーは遅れ始めている、という評価を耳にすることもよくありますが、日本の老舗企業が作り上げてきた歴史と技術は、他の国では真似できない多くの魅力が詰まっています。海外に追いつけとばかりに最新テクノロジーに飛びつくのももちろん大切ですが、日本が積み重ねてきた技術に再度光を当て、他の国では真似ができないような独自性を生み出していくことも大切ではないでしょうか?

 

おわりに

本記事では、世界の老舗企業事情について紹介してきました。日本は世界的に見ても、老舗企業が多い国です。歴史と共に積み上げてきた技術やノウハウに再度焦点をあて、日本の独自性を強化していくことも重要でしょう。

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