COLUMN海外メディア戦略コラム

人気のカギはSNS?ネットに強い香港でのニュースメディア10選

長らく英語と中国語が併用され、ウェブ上でも2種類の言語が使われる香港。中国語は日本人にとって英語よりも馴染みが薄く、また同じ中国語でも一見してあるサイトが中華圏のどの地域か見極めることは難しいものです。

そこで今回は、読者に対する影響力を持つ香港のニュースメディアを概ね人気の順にリストアップ。紙の新聞を発行する伝統ある媒体よりも、オンラインで多くのファンを持つメディアが目立つ結果になっています。

1.巴士的報(Bastillepost.com)

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2013年にスタートした香港で最も人気のあるニュースメディアのひとつです。ニュース、スポーツ、エンターテインメント、テックといったカテゴリの記事を多く掲載。Daily
MailやMetroのような英タブロイドとも共通するカラーを持つ、SNSでシェアされやすい柔らかめの内容を得意とするニュースサイトです。

2.蘋果日報(Apple Daily)2023年現在は廃刊

1995年に創刊された全ページカラーの大衆紙。反北京を掲げる香港の代表的な新聞で、広東語新聞の中では発行部数第2位。政治や社会だけでなく、写真を大きく使ったゴシップやルポなども充実。オンライン版でもキャッチーな切り口の記事を多く更新し、香港で1、2を争う人気のニュースサイトとなっています。

3.東方日報(Oriental Daily News)

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1969年と紙の新聞媒体の中では後発のスタートとなる東方日報。親中国のスタンスが特徴で、広東語新聞の中では最大の発行部数を誇っています。香港のニュースだけでなく、中国、国際関係、経済といった硬派な記事が豊富に掲載されています。オンライン版は明るい印象で動画も多いページに。伝統的なメディアとしては香港のユーザーに最も支持されています。

4.大紀元(Epochtimes.com)

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2000年に米ニューヨークで設立され、30以上の国・地域で中国語新聞を発行する大紀元グループによるニュースサイトの香港版です。ページはオーソドックスな構成で、中国や香港に関わるニュースから経済、教育、エンターテインメントまで幅広く扱っています。中国共産党に対して批判的なスタンスが特徴で、政策を詳しく追いかけています。日本版も展開。

5.民報(mingpao)

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1959年創刊の老舗リベラル紙・民報が1995年にオープンしたニュースポータルです。香港ではトップ5に入る人気のサイトで、政治や社会ニュースといった硬派な内容のほか、旅行やレシピ、健康といったライフスタイル系の記事も多く掲載されています。ネットで話題系のニュースも細かく拾っています。

6.立場新聞(Stand News)2023年現在は廃刊

2014年ローンチで、政治や社会などの硬派ニュースが中心ながら多くの人に支持されるニュースサイト。立場は、一国二制度を受け入れ、中国本土と香港の穏健な関係を良しとする「泛民主派」に近いとされています。モダンで洗練されたサイトデザインで、記事を寄稿する外部ブロガーも多く抱えています。

7.信報

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香港の経済、財政、株式市場に関わるニュースを取り上げる経済専門紙のウェブ版です。企業の株価チャートや基本情報が検索できる機能も実装。経済評論の量は随一で、投資関係の記事も一般紙をはるかに凌ぐ充実ぶりです。信報購物というオンラインショッピングのページも備えています。

8.South China Morning Post

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サウスチャイナ・モーニング・ポストは、1903年に創刊された香港を代表する英字新聞です。国際ニュースに加えて中国の政治、社会をはじめとする国内ニュースが充実しています。ブログ・オピニオン記事、ビデオニュースや投票コーナーなど様々なフォーマットで、ニュースに接することができます。

9.頭條日報(Headline Daily)

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2005年に創刊された、香港の紙媒体として最も発行部数が多いのが頭條日報です。政治や経済、バイラル系ニュースなどに強み。速報ニュース内の「娯楽」や「頭條POP
News」カテゴリなど、エンタメ系情報も非常に充実しています。「今日頭條日報新聞」では、その日の紙面がウェブ上でも閲覧することができます。

10.新浪香港(Sina.com.hk)

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ミニブログ新浪微博を運営する中国最大手メディア運営会社・新浪のポータルサイト香港版。ニュース、経済、スポーツからエンターテインメント、ライフスタイル、ビューティに至るまであらゆる情報が集約されたページです。ポータルとしての網羅性から、上記専門ニュースサイトに並ぶ勢いのユーザー訪問数となっています。

香港のニュースメディアをアクセス数の多い順に見ていくと、新興メディアの勢いが感じられる結果になりました。こうしたサイトは、ネットユーザーに親和的な内容も取り上げ、SNSでのバイラルを狙った記事も積極的に掲載する傾向が見られます。伝統的なメディアは東方日報、民報などはウェブ版も多くのユーザーが訪問していた一方、文匯報、大公報といった紙ほどの存在感を示すことができていない歴史ある新聞もありました。

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