COLUMN海外メディア戦略コラム
フランスの主要メディアまとめ【インフルエンサー編】
わたしたちの毎日の暮らしの中に広告が浸透していくにつれて、これまでのような伝統的なやり方では効果が薄れてきています。ある調査ではミレニアル世代のほとんどが旧来の広告手法に影響されないという報告も。
そこで最近注目されているのがインフルエンサー・マーケティングです。広告メディアを制作するのではなく、消費者と同じユーザーにストーリーを語ってもらうという手法。ニッチなブランドからグローバル・カンパニーまで、インフルエンサーによるレビューやコメントを活用できます。彼らにはすでに確固としたフォロアーが存在し、企業が独自に展開する広告よりもインフルエンサー自身のレビューを信頼しているのです。
つまり、今のマーケティングはインフルエンサー・マーケティングに重きを置いており、ビジネスの大小に関係なくインフルエンサーを見つけ出し、アプローチを行い、そしてキャンペーンのマネジメントを行い効果を分析する、という一連のフローが主流となっています。
ここではフランスにおけるインフルエンサー・マーケティングでよく利用されているサイトをいくつかご紹介しましょう。
※以下の数値等のデータは2018年4月27日現在(Alexa調べ)のものです
01. TapInfluence
タップインフルエンス|公式サイトはこちら
平均滞在時間:3:23|平均PV:3.70|直帰率:34.10%
TapInfluenceでは2015年9月にTapFusionと呼ばれるオートメーション・ソフトウェアをリリース。企業単位でインフルエンサー・マーケティングを効率的に行うためのソリューションとしています。このソフトウェアを利用している企業のなかには、アメリカの小売りチェーンであるTargetをはじめとして、Volvo、コカコーラ、GAPなど錚々たる名前が続きます。このリストだけでもTapInfluenceの提供するサービスが効果的であることの証明と言っていいでしょう。
TapFusionではさまざまなソーシャルメディアで行われるキャンペーンにしたがってあらゆるデータを集め、それぞれのキャンペーンがうまくいっているのかいないのかを一目で判断できます。さらに、それぞれのインフルエンサーのフォロワーにどのように広まっているのかまで把握可能。大規模なキャンペーン展開を行う大手企業向けのインフルエンサー・マーケティング系サイトです。
02. revfluence
レヴフルエンス|公式サイトはこちら
平均滞在時間:4:29|平均PV:3.90|直帰率:35.40%
Revfluenceはよりハンズオフなアプローチができるサービスを提供しているインフルエンサー・マーケティング系サイト。メジャーなソーシャルメディア・プラットフォームにおいて15万人以上のインフルエンサーにアクセスできるセルフサービス・プラットフォームです。これだけ多くのインフルエンサーにリーチできるため、エージェンシーやブランドにとってはキャンペーンをより効率的に展開することが可能になります。
オールインワンのサービスを目指しているRevfluenceでは、実際のコンテンツ制作にも具体的にフォーカス。クリエーター・コラボレーション・ツールキットと呼ばれる機能を利用してインフルエンサーと一緒に制作プロセスに携わることができます。ロールやタスクをアサインし、各工程をマネジメントしながら完成までをトラッキング。もちろん完成後のキャンペーンの分析ツールも完備されています。
03. TRAACKR
トラッカー|公式サイトはこちら
平均滞在時間:5:02|平均PV:5.50|直帰率:38.10%
インフルエンサー・マーケティングのためのプラットフォームには、やはり分析エンジンやインフルエンサーの莫大なネットワークがなければ意味がありません。Traackrはその両者を併せ持っているだけでなく、加えて「インフルエンサー・リレーションシップ・マネジメント」と呼ばれる機能も搭載。これは「効果の持続性」にフォーカスしたもので、キャンペーンを一緒に行うインフルエンサーだけでなく、そのフォロワーを含めたより広範なネットワークにおいて得られたデータをもとに、見落とされがちな新たなコネクションやネットワークを見つけ出せるシステムです。HPやForbes、Intelなどの大企業がTraackrを利用しています。
04. SPEAKR
スピーカー
平均滞在時間:3:01|平均PV:3.10|直帰率:40.90%
Speakrはソフトウェア・プラットフォームと言うよりもブランドとインフルエンサーを結びつけるエージェンシー。と言ってもテクノロジーが後回しということではありません。Speakrのインフルエンサー・ネットワークは2万人を超えており、それぞれのインフルエンサーが多くのフォロワーを抱えているだけでなく、専門分野を持っているということ。そんなインフルエンサーをカテゴライズしておくことで、Speakrを利用することでブランドが探している分野を専門とするインフルエンサーにまとめてアプローチができるようになります。データに基づいたキャンペーン展開に自信を持っており、”ポテンシャル”でマーケティングを行うのではなく、”予測通り”の展開を行えることを大々的に打ち出しており、VerizonやSony、Ford、日産、Disney、Microsoft、そしてUniversal Studioなどの世界的大企業が利用しています。
05. NeoReach
ネオリーチ|公式サイトはこちら
平均滞在時間:1:00|平均PV:2.01|直帰率:50.94%
NeoReachでは「マネージド・キャンペーン」というオプションを提供し、クライアントに代わってキャンペーンを計画・実行。クライアントはその成り行きを見守るだけです。主要なソーシャルメディアで活動している300万人以上のインフルエンサーのデータベースを持ち、ほかのインフルエンサー・マーケティング系サイトでは契約したインフルエンサーへのアクセスのみに限定している一方、NeoReachではそういった制限を行なっていません。強力なサーチエンジンを使ってさまざまな条件を組み合わせて最適なインフルエンサーを発掘。価格交渉からキャンペーンの構築、支払いまでワンストップでマネジメントすることができます。クライアントにはウォルマートやNBCユニバーサルなどのビッグ・ネームが名を連ねています。
06. Upfluence
アップフルエンス|公式サイトはこちら
平均滞在時間:1:01|平均PV:1.58|直帰率:80.14%
ブロガーにフォーカスしたサービスを提供するUpfluenceはコンテンツ・マーケティング戦略のやり方を変えていくポテンシャルを備えています。プラットフォームは「Reachr」と「Publishr」の2つの異なるプロダクトで構成されており、別々あるいは一緒に利用することが可能。「Reachr」はブランドがインフルエンサーを見つけ出してコンテンツを作るためのツールで、データベースに登録された多くのブロガーのなかから50以上の条件を組み合わせて最適な人材を探すことができます。しかも価格交渉から契約締結までがプラットフォーム内で完結。「Publishr」は才能のあるライターとコラボレーションをしながら記事広告を作り上げていくためのプラットフォームで、パフォーマンスのトラッキングと分析ももちろん可能です。クライアントにはNestleやシトロエン、エールフランスなどが含まれます。
07. FameBit
フェームビット|公式サイトはこちら
平均滞在時間:6:38|平均PV:5.89|直帰率:26.28%
FameBitは若いジェネレーションにアプローチするためのインフルエンサー・マーケティング系サイト。クリエイターが提案を行う際、FameBitではブランド側が欲しがるようなバックグラウンド情報を提供しています。つまり、それぞれのソーシャル・プラットフォームごとのトータル・フォロワー数やフォロワーの統計データなど、コラボレーションのポテンシャルを測るための数値などです。ほかのインフルエンサー・マーケティング系サイトのように分析が充実しているとは言えませんが、FameBitのゴールはあくまでも楽しくなるようなコンテンツを多くの人に届けること。その分コストが割安というメリットもあります。大企業向けというよりもこれからインフルエンサー・マーケティングを始めてみたいと考えている小規模なビジネス向けのサービスとも言えるでしょう。
ご紹介したように、インフルエンサー・マーケティングは、ブランドのストーリーを消費者に伝えてセールスへと繋ぐ過程において、これまでの伝統的な広告手法よりもますます重要になっていきます。その際に一番大切なのがビジネスに最適なプラットフォームを選択するということ。
これからブランドを立ち上げようとしている小規模のスタートアップから万全なチーム体制で臨む大企業に到るまで、インフルエンサー・マーケティング・ツールはどのような規模のビジネスでも対応できるほどラインナップが充実しています。