COLUMN海外メディア戦略コラム
グローバルeSports市場の拡大とビジネスチャンス
eSports(エレクトロニック・スポーツ)は、ビデオゲームを競技としてプレイすることを指します。かつては一部のゲーム愛好者によるサブカルチャーと見なされていましたが、近年では急速に成長し、世界的なスポーツイベントとして確立されつつあります。本記事では、eSportsの成長規模や今後の展望、注目選手、競技について最新の情報を紹介します。
eSportsとは
eSportsは、「エレクトロニック・スポーツ」の略で、ビデオゲームやモバイルゲームを使った対戦競技を指します。これらの競技は、個人またはチームで行われ、選手たちが賞金や名誉をかけて競い合います。海外のeSports大会では1万人以上の観客が会場を埋め尽くしたり、賞金が20億円を超える大会も開催され大きな盛り上がりを見せています。
eSportsの歴史
eSportsの歴史は1970年のスタンフォード大学の学生が開催した「スぺースウォー!」が起源とされており、その後1980年代にはアーケードゲームの人気とともに競技イベントが増えていきました。
1990年代に入ると、インターネットの普及によりオンライン対戦が可能となり、1997年には「Quake」の世界大会が開催され優勝者にフェラーリが贈られるなど本格的な競技として認知されるきっかけとなりました。
2000年代に入ると、韓国を中心にeSportsが急成長し、プロリーグや専門のテレビチャンネルが登場し、さらに、YoutubeやTwichなどのストリーミングプラットフォームの登場でeSportsは世界中で観戦可能となり人気はさらに拡大しました。
今日では、eSportsは国際的なイベントの一部として認識され始め、アジア競技大会やオリンピックでも注目を集めており、今後も更なる発展が期待されています。
eSportsの成長規模
日本のeスポーツ市場規模
日本でのeスポーツ市場規模も年々右肩上がりに拡大しており、2023年には125億円に到達し、2025年には200億円を超える見込みとなっています。
画像引用元:https://jesu.or.jp/contents/news/news-240131/
2021年の国内市場は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けながらもオンラインイベントなど精力的に行うことで前年比118%増の98.7億円となりました。
2022年以降ではオンライン・オフライン開催との相乗効果によって大型競技大会の動きも活発化し127%増の125億と年々規模は拡大しております。
世界規模での急成長
eSports市場はここ数年で爆発的な成長を遂げています。2023年時点で、eSports市場の規模は約14億ドル(約1,500億円)に達しており、2024年にはさらなる成長が予測されています。この成長を牽引しているのは、観戦者数の増加とスポンサーシップの拡大です。eSportsイベントのライブストリーミングは、YouTubeやTwitchといったプラットフォームで数百万人の視聴者を集めており、その影響力は既存のスポーツと肩を並べるほどです。
画像引用元:世界のesports市場分析レポート
スポンサーシップと広告収入
eSportsの収益モデルは主にスポンサーシップ、広告、メディア権利、チケット販売、そしてゲーム内購入に依存しています。特にスポンサーシップは、eSports市場の大部分を占めており、2024年にはeSports関連のスポンサーシップ収入が10億ドルを超えると予想されています。この収益の増加は、企業がeSportsをマーケティングの新たなフロンティアと捉えていることを示しています。
今後の展望
オリンピック種目化の可能性
eSportsが公式のオリンピック種目として認められるかどうかについては議論が続いています。International Olympic Committee (IOC)がオリンピックeスポーツゲームの創設で新時代へ突入。最初のゲームは2025年にサウジアラビアで開催が決定しました。これが公式種目化に向けた第一歩となる可能性があります。もしeSportsがオリンピックに正式採用されれば、その影響力はさらに増大し、eSports市場の拡大にもつながるでしょう。
画像引用元:International Olympic Committee (IOC)
グローバルな市場拡大
eSportsは北米、ヨーロッパ、アジアで特に人気が高いですが、今後は他の地域にも市場が広がることが予測されています。特に南米やアフリカなど、これまでeSportsの影響が少なかった地域での成長が期待されています。また、モバイルゲームの普及に伴い、モバイルeSportsも注目されています。
注目選手
Faker(フェイカー)
eSports界で最も著名な選手の一人が、韓国の「Faker」こと李相赫(イ・サンヒョク)です。彼は「リーグ・オブ・レジェンド(LoL)」のプレイヤーであり、その卓越したスキルと戦略で数々の世界大会で優勝を果たしています。Fakerは、eSports界における象徴的な存在であり、彼のプレイスタイルは多くのプレイヤーに影響を与えています。
画像引用元:Faker(フェイカー)
s1mple(シンプル)
「s1mple」ことオレクサンドル・コステリエフは、「カウンターストライク:グローバルオフェンシブ(CS)」の選手として世界的に知られています。ウクライナ出身の彼は、その正確無比なエイムと冷静な判断力で「CS」界のレジェンドとして名を馳せています。s1mpleは、複数の国際大会で優勝しており、今後もeSports界のトップ選手として活躍が期待されています。
画像引用元:s1mple(シンプル)
Chovy(チョヴィ)
韓国出身の「Chovy」ことチョ・ソンファンは、「リーグ・オブ・レジェンド(LoL)」のミッドレーンプレイヤーとして注目されています。彼はそのゲーム理解度と機械的なスキルで高く評価されており、Fakerに次ぐ次世代のスター選手として期待されています。Chovyのプレイは非常に正確で、彼の存在はチーム全体のパフォーマンスを大きく向上させます。
画像引用元:Chovy(チョヴィ)
注目の競技
リーグ・オブ・レジェンド(League of Legends)
「リーグ・オブ・レジェンド(LoL)」は、世界で最も人気のあるeSportsタイトルの一つです。毎年開催される「World Championship」は、数百万人の視聴者を集め、eSports界で最も権威ある大会の一つとされています。LoLは、戦略性の高さとチームプレイの重要性が特徴で、多くのトッププレイヤーがこのゲームで活躍しています。
画像引用元:https://www.leagueoflegends.com/ja-jp/
カウンターストライク:グローバルオフェンシブ(CS)
「カウンターストライク:グローバルオフェンシブ(CS)」は、シューティングゲームの中でも特に歴史が長く、根強いファンを持つタイトルです。プレイヤーは2チームに分かれ、戦術とスキルを駆使して勝利を目指します。CSの大会は高額な賞金が用意されており、eSports市場においても重要な位置を占めています。
画像引用元:https://store.steampowered.com/app/730/CounterStrike_2/?l=japanese
ドタ 2(Dota 2)
「ドタ 2」は、リアルタイムストラテジー(RTS)とMOBA(Multiplayer Online Battle Arena)の要素を融合したゲームで、eSports大会「The International」で知られています。毎年開催されるこの大会は、数千万ドルの賞金を誇り、eSports界でも最も注目されるイベントの一つです。ドタ 2は、非常に高度な戦略とチームプレイが求められるゲームであり、プレイヤーたちのスキルが試されます。
画像引用元:https://www.dota2.com/home?l=japanese
まとめ
eSportsは、今や単なるゲームの枠を超え、世界的なスポーツイベントとして確立されています。その成長規模はますます拡大し、注目選手や競技も次々と登場しています。今後もeSportsは進化を続け、新たなスターやタイトルが生まれることでしょう。この動向を見逃さず、eSportsの世界をさらに深く知ることで、未来のスポーツの形をいち早くキャッチすることができるでしょう。
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