COLUMN海外メディア戦略コラム
自治体も海外を視野に?自治体が実施した注目の海外マーケティング5選
海外進出を行いたいと考えているのは、企業だけではありません。昨今では、日本全国の自治体までもが、海外マーケティングを始めていることをご存じですか?海外マーケティングに成功した自治体は、より多くの外国人顧客を取り込むことに成功しています。
本記事では、自治体が実施した注目の海外マーケティング5選を紹介します。
再生回数1億回超え!伝説に残る動画を配信した北九州市
画像引用元:YouTube
初めにご紹介するのが、YouTube動画の再生数が「1億5,000万回」を超えるという快挙を成し遂げた北九州市の動画です。自治体が発信する動画がこれほどの再生数を獲得するとは、誰が予想したでしょうか?
動画は、関門海峡で遊んでいた2人の少年が、黄色のボールを海に落とすところから始まります。突然、海の中から大怪獣が現われ、街は大混乱。スーパーヒーローが現れるわけもなく、2人の少年は不安そうな表情で怪獣を見つめます。
しかし、最後に大きなオチが待っていました。怪獣が一歩前進すると、関門海峡の強い海流に足を取られ、大きく転倒。こうして街には再び平和が訪れたのでした。
こうして、関門海峡は流れが強い海峡であることが、世界中に広まったのです。この動画によって、開門海峡の知名度は一挙に世界へと広がりました。外国人の視聴を視野に入れ、英語音声を取り入れた北九州市の戦略に脱帽です。
2,000万回を超える再生数を獲得した「佐賀モデル」
画像引用元:YouTube
続いての事例は、佐賀市が海外マーケティングのために制作した佐賀市紹介動画です。YouTubeでは2,000万回再生数を突破し、世界中の人々に佐賀市の魅力を紹介することに成功しました。
佐賀市の魅力を凝縮したクオリティの高い動画になっており、世界中から、佐賀に行ってみたいという声が挙がりました。映像の効果を最大限に活かすために、音声はまったく入れず、BGMだけで構成しています。しかし、字幕表示にすることで撮影地の情報を得られるという、外国人観光客のための小さな配慮も高く評価されました。
この動画プロモーションは「佐賀モデル」とも言われ、自治体の海外マーケティングのお手本として注目を集めています。もし、自分の自治体を世界に紹介したいとお考えの方は、ぜひ一度見てみることをおすすめします。
外国人とタッグを組んだ江戸川区の挑戦
画像引用元:YouTube
将来の外国人観光客数増を見込み、外国人をターゲットにした飲食店の紹介に取り組んだのが江戸川区です。江戸川区のおすすめ飲食店を、外国人の「ダニエル・カール」さんが魅力的に紹介するという動画マーケティング企画です。2016年に開始され、120を超える江戸川区の飲食店を英語で紹介。人気の動画では、5万回再生数を超えるものもあります。
外国人ウケするポイントは外国人のほうがよく知っているという視点のもと、キャストに外国人を利用するという江戸川区の戦略が功を奏し、YouTube動画を見て来店したという外国人客も増えたといいます。
地元の飲食店のために、長期にわたって外国人向けの動画撮影を続けた江戸川区の事例からも、学べることが多くありそうです。
海外の姉妹都市との相互PRに取り組んだ千葉市
自治体が行う海外マーケティングの中でも、少し異なる方法を用いているのが千葉市です。千葉市は、姉妹都市である台湾台東県と協力し、お互いの自治体を相互にプロモーションする活動を進めています。
千葉市のホームページには、台東県のおすすめグルメ情報や観光地情報を紹介した動画がアップされており、同様に台東県のSNSに千葉市のプロモーション動画が掲載されています。
上記で紹介したYouTube動画と比べると視聴回数は少ないかもしれませんが、ターゲットを絞ることで、より効果的な海外マーケティングを進めようとする様子が見て取れます。ターゲットとする国が絞れている場合は、その国や地域に積極にアプローチし、協力関係を得るのも1つの手です。
企業が地方自治体と協力し越境ECサイトを作成
コロナによってインバウンドが低迷する中、地元の産業を世界に広げるために、企業と自治体が連携してプロモーションに取り組む事例が増えています。
例えば、株式会社ウェル・ビーイングは、各自治体で作られた商品を世界に広げたいという声を受け、自治体を対象にした越境ECを作成しました。輸送費を支払えば日本の商品を海外にまで届けれてくれるため、日本クオリティを求める外国人富裕層から、高い評価を獲得しています。
自治体では、優れた商品があっても、プロモーションの方法がわからずに悩んでしまうことが多いようです。現在はSNSマーケティングも頭打ちになってきており、適切な方法でマーケティングを実施しなければ、思うように成果を得ることはできません。そのため、海外マーケティングが得意な企業と連携し、アドバイスを受けつつ海外進出を進めていくことがポイントです。
終わりに
コロナによって大打撃を受けたインバウンドビジネスですが、先を見ている自治体は、今できることを精一杯実施しています。
もしあなたの自治体が、海外マーケティングを進めたいけれどもどうすればよいかわからない場合は、ぜひ弊社までお気軽にご相談ください。あなたの自治体にあった最適なサポートを提供させていただきます。