COLUMN海外メディア戦略コラム
記者会見はどのようにするのがよい?世界の変わったスポーツ記者会見3選
2021年6月1日、女子テニスの大坂なおみ選手が全仏オープンにて棄権を表明しました。大坂なおみ選手は事前に記者会見を辞退すると述べていましたが、それに対してメディアや関係者の反応は真っ二つに。スポーツでは競技面だけでなく、マスコミやファンに向けての記者会見も非常に重要であることが明確に示された瞬間でした。
これは企業においてもいえることで、どれだけ優れた商品やサービスを準備しても、キャンペーンやプレスリリース等、発表のやり方を間違えてしまえばうまくいきません。
本記事では、世界の変わった記者会見と周りの反応について紹介します。企業の報道発表、プレスリリースにも通ずるところがあると思いますので、ぜひ最後まで読んでください。
テニス界で起こっているスポーツ記者会見のあれこれ
まずはじめに、テニス界で起こった記者会見に関する情報について紹介します。
大坂なおみ選手の考え方は世界の意見を真っ二つに!
はじめに大坂選手の事例について整理しておきましょう。大坂選手は2021年の全仏オープンにて記者会見に応じない予定であることを事前に表明していました。理由としては、記者会見が大坂選手の大きなストレスになっているとのこと。後に大坂選手は、自身が鬱の症状だったことを打ち明け、その原因の1つが記者会見やマスコミ対応だったことを明かしています。
しかし、今回の事態に対し、マスコミだけでなく他のテニスプレイヤーたちの意見までもが真っ二つに。
たとえば男子テニスのトッププレイヤーであるノヴァク・ジョコビッチ選手は、会見がストレスになることを認めたものの、プロにとってはやるべきことの1つであるとの意見を表明しました。
その一方で女子テニスの元女王であるセレナ・ウィリアムズ選手は、自身も記者会見のためにつらい思いをしてきたことを述べ、自身は記者会見のストレスに耐えてきた旨を伝えた後、選手によっては耐えられない人もいることを強調し、大坂選手の気持ちに寄り添う立場を表明しています。
今回の事態をきっかけに、スポーツにおける記者会見のあり方に大きな焦点が当てられるようになりました。さまざまな意見があるものの、今後記者会見のやり方は大きく変わっていく可能性もあります。
ナダル選手も記者会見に苦しんでいた?
男子のトッププレイヤーの1人であるラファエル・ナダル選手も、試合後の記者会見に怒りを感じたことがあると述べています。試合に負けた際、負けた原因は結婚にあるのか?と質問した記者に対し、強い怒りを感じたといいます。
テニス業界では試合で勝っても負けても、記者会見に応じるのが通例となっていますが、記者会見の中には試合に関係のない質問や、あまりにも個人的な質問、選手が不快に感じる質問なども含まれているのが現状。しかし、プロとしてお金をもらっているプロテニスプレイヤーたちは、これらに応じることが仕事の1つとして避けては通れないものとなっていました。
今回の事件をきっかけにスポーツの記者会見がどのように変わっていくのかに注目したいところです。
世界で注目を集めた記者会見3選
テニスの事例以外にも、世界で注目を集めた記者会見は多くあります。今回は世界の変わったスポーツ記者会見3選を紹介します。
コカ・コーラ株を大暴落させたクリスティアーノ・ロナウド
サッカー界のプリンスであるクリスティアーノ・ロナウド選手が、大会スポンサーであったコカ・コーラ株を大暴落させたことで話題となりました。
事件が起こったのは、ユーロ2020のプレスリリースとなる2021年6月14日の会見でした。大会スポンサーであったコカ・コーラ社のメイン商品コカコーラが目前に置かれていましたが、ロナウド選手は「水を飲もう」といい、2つのコカコーラを片付けてしまったのです。
これを受けて、コカ・コーラ社の株価が大きく下落。時価総額に与えた金額は40億ドルにものぼるといわれています。
世界的に影響力が強いスポーツ選手の1行動1発言は、世界経済にも大きな影響を与えることを示した瞬間でした。
ハル・マクレーは愚かな質問に怒り、電話を投げる!
元プロ野球選手として活躍し、監督も務めたハル・マクレー氏も、記者からの質問に対し強い怒りを覚えたことがありました。試合に負けた後、記者から出る馬鹿げた質問に対してマクレー氏の怒りはピークに。放送禁止用語を叫んだ後、目の前に置いてあった電話を投げるという驚きの行動をとったのです。
しかしながら、電話を投げたハル・マクレー氏に対する非難はそれほど集まらず、むしろ記者たちの質問の質に焦点が当てられることになりました。選手に対して馬鹿げた質問はするな、という教訓が生まれた一事例として未だに語り継がれています。
歴代最高3Pシューターも息子には勝てない
歴代最高の3Pシューターとしても知られるステフィン・カリー氏は、記者会見で好感度を大きく上げた選手の1人です。ステフィン選手は試合後の記者会見に、息子と一緒に臨むことに。これにより、記者たちの注目は大活躍をしたステフィン選手ではなく、息子のレイリー君に集まる事態となりました。
ステフィン選手が記者からの質問に答えようとすると、毎回ライリー君がコメントを挟み、記者を笑いの渦に巻き込みます。さらには会見中にあくびをしたり、会見机の下に潜ってみたりするなど、皆の関心はライリー君へ。
しかし、これによってステフィン・カリー氏の印象が悪くなることはなく、むしろやさしいお父さんとしての顔を見せることにより、評価が高まったのでした。
終わりに
スポーツにおける記者会見は、選手のイメージに大きな影響を及ぼします。しかし、選手たちはスポーツのプロフェッショナルであって、記者会見のプロフェッショナルではありません。そのことから、記者会見でどのように対応すればよいかに苦しみ、悩む選手もいます。
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